[リモート授業]大学生活編

query_builder 2022/01/24
映像授業
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【リモート授業】大学生活編  


 2020年から始まった新型コロナウィルス対策の一環として、大学でも休校・リモート授業の流れが押し寄せました。本来、大学でのリモート授業の上限は卒業必要単位124単位の内60単位と大学設置基準で定められています。コロナ禍において、この上限単位が一部緩和されています。しかし、直近の大学の動きを見ると、2021年秋に緊急事態宣言が解除され、2022年度からは積極的に全面対面授業に戻そうとする動きがあります。東京工業大学や慶應義塾大学は、学部段階の授業は9割以上を対面授業に戻す方針を表明しています。一方で、早稲田大学や上智大学は対面7割、リモート3割を柔軟に取り入れていくようです。対面で有効な授業と、リモートが適している授業とがあるという事だと思います。個人的にも、対面とリモートを教育効果を見極めながら併用していく方針が大学にとっても学生にとってもメリットがあると思います。それはやはり、大学での学びとは講義のみにあるのではなく、キャンパスという場所そのものから得られるもの、人との交流で得られるものが大きいからです。  

 たしかに、数百人規模を収容できる大教室での講義には不安が残ります。一定人数を超える講義のリモート授業化は感染症予防という観点からも有効であると思います。また、感染予防という面以外に、授業を受ける際の物理的な面もカバーできます。人数が多すぎて授業の声がよく聞こえない、黒板・スライドが見えない等の大教室特有の問題解消にも有効です。一方で、大学で学ぶ意義は講義だけにあるわけではありません。小中学生が、学校で学ぶことが勉強以外に人間関係構築、生活指導、集団行動、部活動など多岐にわたるのと同様、大学生がキャンパスという場所で学ぶのは学問のみにあらずです。たとえば、どういう講義・ゼミ・実習を選択するかという判断そのものが、すなわち将来の進路を考える特殊な瞬間となります。大学の講義というのは学問のほんの入り口に過ぎず、興味を抱けばその先の研究職へ足を進めるもあり、留学するもありです。逆に、早々に学問に見切りを付けたならば起業、就職へとコマを進めればよいだけです。見切りがついたということ自体も一つの気づきです。また、講義という場を離れて、サークル・ゼミ活動という場でも小中高とは規模の違う活動、伝統、人との出会いが見込めるでしょう。自分と異質の能力や才能と出会うことは、自分を客観的に見る良い機会となります。このように、表向きに提供される授業や施設以外の隠れたカリキュラムと呼ばれる文化資本を享受するには、大学に直に通学するという行為が欠かせません。もしリモート授業を見るだけで卒業できるのであれば、それは4年間「大学で学んだ」とは言えず、実態は4年間動画を見ていただけといっても過言ではありません。  


 最後にもう少し小さい例を上げれば、大学のある街へ通学するからこその冒険や発見があります。東京山手線圏内の大学生であれば、主要ターミナル駅のインパクトに圧倒されるでしょう。ここで経済、政治が動いているのかと感動すら覚えるでしょう。私自身は紀伊國屋書店や八重洲ブックセンターに感動しました。こんなに本があるのかと。そうした圧倒的な街のパワー、魅力を感じ取るためにも通学という経験は意味を持つと思います。リモートだと引きこもりがちになる、友人と出会えないといった生活事情のみならず、この様な移動そのものに発見と気づきのチャンスが眠っていることも忘れてはなりません。

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