【新学習指導要領】「生きる力」とは

query_builder 2022/01/26
中学生高校生
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【新学習指導要領】「生きる力」とは  


 新学習指導要領がいよいよ2020年(小)、2021年(中)、2022年(高)と出そろって来ました。小学生の英語教科化、プログラミングの導入など、各教育課程で大小さまざまな変革が導入されています。これら必修科目の増加、新教科の導入など比較的変化の大きい内容となっています。今回の新学習指導要領で掲げられている「生きる力」は、図らずも新型コロナウィルスの世界的パンデミックにより、子どもはもちろん大人にとっても「生きる力」の必要性を実感させたのではないでしょうか。

 

 「生きる力」には「予測困難な社会の中で、自ら課題を見つけ、考え、自ら判断して行動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい」との願いが込められているようです。やや抽象的な感が否めませんが、おそらくここからアクティヴラーニングや探究型学習といった教室での指導方法の変化につながっていると思われます。知識に偏りがちな指導から、主体的・対話的に、何を学ぶかよりもどの様に学ぶかに重点が置かれています。しかし一方で、「生きる力」は学校だけで養成できるものではないとも述べられており、家庭・地域の連携も通した開かれた教育課程が望ましいとも述べられています。生きる力は学校だけでは完成せず、家庭や地域社会でのサポートが求められるということです。理念的には良さそうな内容ですが、現代社会の保護者は多忙で、家庭学習をきちんと見守れる保護者はどれだけいるのでしょうか。また、地域との結びつきに至ってはこのコロナ禍においては相当弱まっています。「生きる力」が今後の社会で求められることは間違いありません。しかし、今見たようにこのままでは理念倒れになってしまいます。願わくは、学校の特別活動の時間や探究活動の時間を「生きる力」が養成できるような時間として確保してほしいところです。生徒たちも課外活動や部活動で忙しく、放っておけばこれからの社会をどう生きようかなど真剣に考える機会を持ちません。私たち塾も含めた教育現場において、各教科がどう有用性があるか、なぜ学ぶのかといった点を具体的に説明してあげる時間を作ってほしいと思います。英語が必修化されたのであれば、英語が世界でどれだけ使われているかを示してあげたり、英語関連の資格が職業選択の幅を広げるといった実利的な面にも触れていいと思います。また、プログラミング教育であれば、プログラマーという職種の柔軟性や、AIや自動化が進んでいる店舗や工場の実例を紹介するだけでも反応があると思います。  


 以上見てきたように、新学習指導要領「生きる力」はこれからの子どもたちに必要でありながら、実際に指導していくには現場での相当程度の工夫が必要と思われます。子どもたちは、パンデミックや自然災害といった予測不能の世界を生き抜いていく必要があります。教育業界の一角を担う塾として、まずは教科学習の面白さ、有用性、実社会とのつながりを少しずつでも生徒に伝えていければと思います。

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