[プログラミング教育]

query_builder 2022/01/29
中学生高校生

【プログラミング教育】これからの10年  


 2020年から小学校、次いで中学校、高校とプログラミング的思考、プログラミング教育が正式に教育課程に登場してきました。塾業界もこの大改定の波に遅れるなと、各メーカーと協力しながら様々なコンテンツ、カリキュラムを開発しています。個人的に携わってきた経験からすると、小学生の子どもに人気だったのはロボットプログラミングでしょうか。連携した端末から命令を入力する事によって、実物のロボットやブロックが動くというものです。命令するコマンド自体は数が限られていますが、ロボットやブロックの改造は子どもたちに任されており、その色・形に個性がよく表れてきます。  


 公教育に「プログラミング」が登場してきたのには、情報教育の必要性に加えて、政府の国家としての危機感がその根底にあるのではないかと思われます。教育分野に先駆けて、2020年にはデジタル庁も創設されています。国際競争力を高めるには、国家としてICT分野で戦える人材育成が不可欠であるという考えが見て取れます。経済面においては、2015年段階でICT人材は既に17万人程度不足しており、2030年には16万人~79万人不足すると試算されています(経済産業省)。教育分野からテコ入れをして行かなければ、早晩日本のICT業務は外国へ外注するか、直接外資系企業に丸投げするしかないという情けない状況になってしまいます。2020年度からの学習指導要領改訂では、中学校まではプログラミング的思考、簡単なプログラムを作成できるなど、生活の中で活用できる情報リテラシー育成に留まります。つまり、実践的なプログラミング学習は高校以降の高等教育に任される部分が多く、小中学校の段階ではほんの入口に過ぎない点に注意したいところです。全ての子どもたちがプログラマーとして活躍しなくてはならないわけではなく、義務教育までの段階でプログラミングに興味を持ち、適性を発揮できる場合はその道を確保していけばよいという事です。現に、学生が趣味も兼ねて作成したアプリがリリースされ、実社会で活用されている例が既にあります。適性を感じた子どもであれば、放っておいてもICTを利用し、実社会に価値を提供していくという事です。  


 以上見てきた様に、これからの日本でICT人材が必要不可欠なのは間違いなく、義務教育段階からその入口と可能性を提供していれば、少なからずプログラミングに自らの個性を発揮する場を見出す子どもたちが表れてくるでしょう。現在の子どもたちが社会に出るまでおよそ10年ほど時間があります。この間に、私たち民間教育者の立場として、少しでもプログラミング教育の可能性を伝え、適性のある子どもたちに活躍の場を提供するお手伝いをしていきたいと願っています。

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